今朝のニュースで、明日のメジャーリーグの試合に登板する日本人選手2名の特集をやっていた。
イチロー選手と松坂大輔選手だ。
明日、二人は同じグランドで直接対決する。
二人をニュースで紹介する際、こんな表現がされていた。
「天才イチロー!怪物松坂!」……………。
ちょーーーっと待った!
彼らが現在生活しているアメリカのニュースでも、二人をこんなふうに表現しているんだろうか?
「天才」はともかく、「怪物」というニックネームはアメリカでは、どんなふうに受け止められているのだろう?
「怪物」は直訳すると「Monster」かもしれないけど、果たしてそのまま「Monster」と翻訳してもいいのだろうか。
「怪物(Monster)」という言葉だけ聞くと、かなりきわどい表現だ。
下手すると不名誉な意味として取られかねない。
"怪物”=乱暴・粗野、とか(--;)…。う~ん…。
彼の超人的な才能や実績を、日本人が"いい意味"で「人間離れしている=怪物」と称えたことを、
向こうの人達は理解できるだろうか。
他の日本語でも、一見すると悪い意味のように受け取れる言葉はある。
私が思いついた言葉では、「愚直」「貪欲」「したたか」など。
「愚直」はバカ正直、「貪欲」は欲が深い、「したたか」はしぶとい。
でも、すべてにおいてこの言葉たちが悪い意味で使われているとは、私には思えない。
たとえば、「彼は愚直な人だ。」と表現したとする。
たしかに、その彼はバカ正直で融通の効かない人かもしれない。
だけど、”物は言い様”(物事はどんなふうにでも解釈ができる)で、
「彼は彼自身に対して、とても真摯だ。(彼は自分に嘘がつけない=彼は正直な人だ)」とも表現できそうだ。
辞書に載っているだけの説明で、その言葉の理解に満足してしまうのは、非常にもったいないことだと思う。